眼球打撲について

梅雨が近づいているようなじめじめした日が増えてきましたね。

学生の皆さんは新学期を迎え、学校生活や部活動などそろそろ慣れてきたころでは?

学生の頃はテニスに専念していた受付のMです。

 

さて今回は、そんな部活動のときにも起こり得る目のケガ【眼球打撲】についてお話します。

眼球打撲とは、目にボールやバドミントンのシャトルなどが当たったり、人の手が当たったり、転倒などでぶつけたりなど、眼球を強打することです。

打撲後の自覚症状としては、瞼や目の痛み、充血や出血、吐き気、霞視や複視、視力低下、視野の一部が欠ける、飛蚊症や光視症などがあります。

このような自覚症状がある場合は、瞼などの皮膚部分、結膜や角膜・水晶体などの前眼部、網膜や硝子体などの眼底部分に下記のような合併症が起こっている可能性があります。

 

・眼瞼裂傷:瞼の皮膚が切れた状態

・眼瞼皮下出血:瞼の血管が内出血した状態

・結膜裂傷:白目の部分(結膜)が裂けた状態

・角膜びらん:黒目の部分(角膜)に傷ができた状態

・外傷性白内障:けがによって水晶体が白く濁る状態

・網膜剥離:網膜という薄い膜の一部が剥がれてしまう状態

・網膜振盪症:網膜が一時的にむくみ、その部分が白く濁る状態

・前房出血:角膜と虹彩の間に出血が起こる状態

・硝子体出血:目の中の硝子体に血液が混じる状態

・急性緑内障:眼球内で出血し、眼圧が急上昇している状態

・眼窩底骨折:眼球をおさめている骨の下の部分が骨折している状態  など…

 

意外な事ですが、ボールが当たった場合、硬式よりも軟式の方が目の損傷が大きいことも!

硬式だとボールが目の縁の骨で止まるが、軟式だと柔らかいので目の中に入り込んでくるからです。

 

眼球打撲をした際は、まず目が開くかどうか、見えるかどうかを確認してください。

目が開かなかったり見えなかったりする場合は、救急外来受診を。

目をあける事ができ、見えるようならそこまで慌てなくても大丈夫です。圧迫しない程度に患部を冷やし、何か症状があれば眼科受診を。

当院で行う治療としては、軟膏や目薬で経過を診たり、場合によってはレーザー治療を行ったりします。状態によっては大きな病院へ紹介させていただく事もあります。

受診した際は、打撲した時の状況(何が、いつ、どの距離で、どの方向からなど)や、どのような処置をしたかを教えてもらえると助かります。打撲直後は自覚症状がない場合でも、時間が経つと何かしら症状が出てくる事もあるので、少しでも気になる事があれば早めにお越しください。

 

また、園や学校でのケガで、医療点数が500点以上であった場合は、学校スポーツ振興保険の対象となります。ほとんどの方が加入されていると思うので、専用の用紙を園や学校からもらい、受診時にご持参ください。

受診月から2年間は請求可能なので、後日持参していただいても構いません。

不明な点がありましたら、お気軽にご相談くださいね。

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