弱い出力のレーザーで房水の流れを改善する治療で副作用が無く、
日本人に多く見られる解放隅角緑内障に効果が期待できます。

 

選択的レーザー繊維柱帯形成術(SLT)とは

緑内障に対するレーザー治療の一つで、房水の流出経路にある繊維柱帯に作用し房水の流出を促す治療法です。
房水は角膜や水晶体など血管が無い組織に栄養を届ける働きをしており、毛様体で作られ繊維柱帯を通ってシュレム管から静脈へ流れます。

 
フィルターの役割を果たしている繊維柱帯で目詰まりの原因となっているメラニンに作用し、目詰まりが解消されます。

フィルターが目詰まりしている

レーザーを照射

房水の流れが良くなる

房水が流れやすくなることで眼圧が上がりにくくなる効果に加えて眼圧の低下が期待できます。(眼圧低下が期待できる割合は7割程度ですが、低下した眼圧は1年~数年維持できます。)

 

選択的レーザー繊維柱帯形成術(SLT)が適している方

  • 点眼だけでは十分な眼圧低下が得られない方
  • 点眼の副作用にお困りの方
  • 点眼が煩わしい方
  • 妊娠、授乳などで点眼を使えない方
  • 仕事などで点眼を使用するのが難しい方

持続的な眼圧低下効果が期待できますので奏功した場合は点眼が不要になったり、点眼の種類が減ります。そのため忙しい方や点眼を忘れてしまうなど、点眼による眼圧のコントロールが難しい方にも適した治療法です。

選択的レーザー繊維柱帯形成術(SLT)の特徴

  • メラニンに作用し、周りの組織を破壊しない(=副作用が無い)
  • 合併症がほぼ見られない
  • 恒常的な眼圧低下効果が期待できる
  • 繰り返し治療を行うことができる

これらの特徴から緑内障の方に幅広くご提案できる治療法です。
体への負担が無いため、ご家族による通院のサポートや点眼の管理が負担になっているご高齢の患者さんにも非常に適した治療法です。

 

選択的レーザー繊維柱帯形成術(SLT)の費用

選択的レーザー繊維柱帯形成術の点数は「隅角光凝固術:9,660点」です。

この治療だけの自己負担額は 1割負担の方でおよそ1万円(片眼) 3割負担の方でおよそ3万円(片眼)

なお、保険制度上手術の扱いですので、加入されている医療保険の手術給付金の対象となることがあります。医療保険に加入されている方は一度ご確認ください。

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