秋が深まるこの季節、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
視能訓練士のKです。
先日、Ophtecs(オフテクス⁾さんによるコンタクトレンズのケア用品について勉強会が
ありました。
洗浄液は大きく分けてこすり洗いのタイプとつけ置きタイプの2種類があります。
こすり洗いはMPS(マルチ・パーパス・ソリューション)、MPDS(マルチ・パーパス・ディスインフェクティング・ソリューション)、プレミアムMPDSの3種類の洗浄液に分類されます。この分類はコンタクトレンズのケア用品の消毒効果を調べるスタンドアローン試験という国際的な標準試験の結果により決まります。スタンドアローン試験には2段階の判定基準があり、より評価の厳しい第一基準と第二基準があります。第一基準に合格した洗浄液をMPDS、第一基準に合格し、かつ消毒成分が2種類入っているものをプレミアムMPDSといいます。第一基準は不合格、第二基準のみ合格したものをMPSといいます。このように同じこすり洗いの洗浄液でも消毒効果は製品によって変わってきます。
つけ置きは過酸化水素、ポピドンヨードの2種類の洗浄液があります。どちらの洗浄液もMPSに比べると高い消毒効果がありますが、過酸化水素のタイプは中和せずに使用すると角膜障害を来す可能性があり誤使用してしまうと大変危険です。それに比べてポピドンヨードは錠剤に消毒成分が含まれているので誤使用の危険性は低いですが、ヨードアレルギーの人は使用することは出来ません。
このように同じコンタクトレンズの洗浄液でも製品が変われば消毒効果が変わり、メリット・デメリットがそれぞれにあります。消毒が不十分であると、菌が増殖してアカントアメーバ角膜炎などの重大な角膜障害を来す可能性があります。コンタクトレンズ装用者の方がそれぞれ自分に合ったケア用品を選択し適切に使っていただければと思います。
今回勉強会をしてくださったオフテクスさんはプレミアムMPDSである「クリアデュー プロケアソリューション」、つけ置きタイプであるポピドンヨードの「クリアデュー ハイドロワンステップ」の洗浄液を取り扱っており、当院でも販売しています。どちらのケア用品も機能性ヒアルロン酸という潤い成分を配合しており装用時の乾燥感を軽減してくれるものになっています。レンズの種類を変えても乾燥感が気になる方はぜひ試してみて頂ければと思います。