桜の花が咲き始め春を感じる季節となりました。こんにちは、看護師のKです。
血圧の薬を飲んでおらず家庭での血圧は正常なのに、病院で測ると高い値がでたという経験はありませんか?当院でも手術前の血圧測定で普段より高い値がでて驚かれる方がおられます。待っている間に病気のことを考えて不安と緊張におそわれる、周囲の会話で不安になる、何か悪い結果を言われるかもしれないなど、無意識のうちに緊張しているのかもしれません。
血圧は自律神経が深く関係しており、緊張状態のときは交感神経が優位になり血管が収縮して血圧が上がります。逆にリラックスした状態のときは副交感神経が優位になり血管が拡張して血圧が下がります。緊張していると値が30~50㎜Hgくらい上昇するともいわれています。
緊張状態になる要因は様々ですが、まずは緊張を和らげるために深呼吸をしてみるのもよいでしょう。緊張しているときは呼吸が浅くなり交感神経が優位になっているため、深呼吸をして副交感神経を優位にすることが大事です。血圧は1日のうちでも運動や食事、会話など少しのことでも変動します。1回測定して高い値が出ても、深呼吸して落ち着いてから再度測定するだけでも値は変わります。
高血圧は生活習慣などの様々な原因で引き起こされますが、緊張状態が続くことで将来的に高血圧に移行する可能性があります。高血圧の状態が続くと、脳卒中や心筋梗塞、心不全といった重篤な病気を引き起こす恐れや、高血圧網膜症といって目の血管が傷ついて眼底に出血し、視力が急に低下し失明するなど目にも影響がでることがあります。普段からお家で血圧を測ったり健康診断などを定期的に受けることで高血圧を早期発見することが重要です。
当院でも高血圧と診断されていない方や特に持病がなく病院にかかられていない方で血圧が高い方には内科受診をお勧めさせていただくことがあります。病院受診のきっかけになればと思っております。