ストレスと眼

こんにちは!立春を過ぎ、寒さの中にも少しずつ春の兆しが感じられるようになりました。

春は出会いと別れの季節ですよね。希望と感傷が入り混じるこの季節、私は一年の中で一番好きです。視能訓練士のIです。

今回はストレスと眼について少しお話をさせていただきます。

皆さん、ストレス抱えていませんか?

ストレスが眼に及ぼす影響、意識されたことありますか?

一般的にストレスが原因となり得る眼疾患として、まず「中心性漿液性脈絡網膜症」があります。

長ったらしいこの病名、どんな疾患かと言うと、網膜の下から水がもれ出てきて黄斑部(物を見るために最も敏感な部分)に水がたまる疾患なのです。自覚症状としては、軽度の視力低下、中心暗点、変視症、小視症等です。

自然治癒する傾向があり、3~4か月で症状の改善がみられることが多いのですが、中には遷延例や再発を繰り返すこともあります。30代~50代の働き盛りの男性に好発すると言われており、確かに当院を受診される患者さんでこの疾患の方、まさにお仕事ストレス世代の男性に多いなあ、と実感しています。

次に「心因性視覚障害」です。これも臨床でよくみられる疾患です。

年齢的には小学生の中学年~高学年、性差としては女児に多いです。症状は視力障害が最も多いのですが、そのほか視野障害や色覚異常、瞬目過多等もあります。眼に器質的疾患が無いにもかかわらず、このような視機能の障害が出てしまう、眼心身症の一つです。これ、眼科学の教科書にも載っているれっきとした視覚障害なのです。

学校の視力検査をきっかけに受診されることが多いのですが、本人は視力障害を自覚していない場合が多く、日常生活も見え方で困る様子はみられないことが多いです。しかし視力を測ると実際視力が出ません。でも決して嘘を言っているのではないのです。

原因としては学校及び家庭環境による場合が多いとされていますが、中にはメガネへの憧れから視力低下をきたすお子さんもおられます。

心因を明らかにするのは難しいことだと思いますが、その原因となる環境などを改善できるよう、何より周囲の理解が大切です。

今回ここに挙げた二つ以外にも、ストレスが関係する眼の不調は多数あると思います。

ストレス社会と言っても過言ではない現代社会!皆さまどうぞご自愛くださいませ。

何か少しでも気になることがありましたら当院にご相談くださいね!

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