間欠性外斜視について

こんにちは。視能訓練士のWです。

春が待ち遠しい時期になりましたね。皆様はいかがお過ごしでしょうか。

今回は間欠性外斜視についてのお話です。

 

まず斜視とは何かについてです。

普通は物を見ようとするとき右眼も左眼も見ているものの方向を向いています。

斜視とは、物を見ようとする時に片眼は正面を向いていても、もう片眼が違う方向を向いてしまっている状態のことです。

視線の方向によって、片眼が内側を向いている場合は“内斜視”、外側を向いている場合は“外斜視”、上側を向いている場合は“上斜視”と分けられます。

そして今回の本題の間欠性外斜視についてです。

間欠性外斜視とは、ときによって(間欠的に)目が外による(外斜視)ものをいいます。

斜視の中で最も多いといわれています。

目を内側に寄せる力により眼を真っ直ぐに保てているときには斜視は起こりませんが、遠くを見ているときやぼんやりしているとき、眠いときに外斜視が起こりやすいです。

つまり、近くのものを見ているときは眼を真っ直ぐに保ちやすいですが、遠くを見ているときは眼を真っ直ぐにするコントロールが不良で外斜視になりやすいです。

幼少児では「片眼つぶり」や「まぶしがり」がみられることがあります。

遠くを見るときに外斜視となり1つのものが2つに見える(複視)が起こり、2つ見えていると不快に感じるため、屋外では斜視の眼をつむる(片眼つむり)ことがあります。これが発見契機になることがあるので、眩しそうに片眼をつむることがある場合は複視がないか聞いてみてください。

年長児や成人では複視や眼精疲労をきたすことがあります。

また外斜視になっていると片眼でものを見ているので、立体感がなくなってきます。

立体視とは両眼に映る像の位置の違い(差)を手掛かりとして感覚される知覚です。

間欠性外斜視は常に斜視はでていないことが多いため、立体視は良好のことが多いです。

間欠性外斜視はもともと立体視などの両眼視機能が良好なので、斜視の角度が小さく症状がない場合は緊急性はありません。

眼精疲労や複視、見た目が気になれば手術適応になります。

 

気になる方はお気軽にご相談ください。

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