今年の夏は本当に暑かったですね。ようやく秋めいてきました。季節の変わり目、皆様体調の変化などございませんか?視能訓練士のIです。
今日は点眼薬のお話を少し。
眼科を受診すると、点眼薬を処方されることがありますよね。複数の点眼液を使用しなければならないこともしばしばです。人によっては5~6種類ほどさしている方もおられます。
そうなってくると、「点眼に順番はあるのだろうか…?」という疑問湧いてきませんか?
そんな時、「順番は特に無いけど点眼の間隔を5分以上空けて」とよく言われると思いますが、とは言えベストな順番や効果的なさし方があれば知っておきたいところだと思います。
多くの点眼液は水溶性です。水溶性の点眼薬のみを併用する場合は、点眼の間隔を5分以上空ければ特に順番は気にしなくてもよいと思われます。
しかし、懸濁剤(一部のステロイド点眼液など)、ゲル化剤(一部の緑内障治療点眼液など)や角膜保護剤など角結膜に長時間(10分以上)滞留する製剤は、他の点眼薬の吸収を妨げる可能性があるため、最後に点眼した方がよいと思われます。
また、最初に点眼した薬の方が結膜嚢から排出されやすいため、効果をより期待する点眼液を最後に点眼する方がよいです。
一般的には、特に医師の指示がない場合には、水溶性製剤→懸濁製剤→ゲル化製剤→角膜保護剤→眼軟膏の順番がよいのではないでしょうか?
感覚的に覚えるのだったら、サラッとしたもの→濁ったもの→トロッとするものくらいでいかがでしょう?
しかし、病気の種類や程度によって、治療の中心となる点眼液が変わることもあるので、分からなければ主治医に確認することをお勧めします。